ネパールの擦弦楽器。
サーは百、ランギは色という意味。
インドのサーランギとは全く別の楽器。
職業カーストのガイネの人が自ら製作し、演奏するらしい。
この形の楽器は、ネパール以外では「サーリンダ」と呼ばれるようだ。
駒は斜めに取り付けられる。
片足はボディの枠に上に来るようだ。
特に決まったサイズはなく、小さなものや、横幅が広いものなどいろいろある。
日本のオークション等でもよく見かけるが、小ぶりなものが多い印象。
インドのサーランギ(右)と一緒に。
見ての通り、全然違う楽器である。
サイズ
前述の通り、特に決まったサイズはない。
以下は写真の楽器のサイズ。
弦長:約29cm
全長:約58cm
弦長は1弦のもの。
調弦(チューニング)
ネパールでは、インド同様ドレミではなく、SaReGaMaPaDaNi(サレガマパダニ)が使われるよう。
SaReGa~はドレミに対応するが、いわゆる「移動ド」のため、決まった絶対音高はない。
サーランギでは、真ん中の2本がSa(主音・ド)に調弦され、4弦と1弦がPa(ソ)のオクターブ違いで調弦される。
以下はSa=F(ファ)の場合。
左より、4~1弦。
写真のサイズの楽器にはこのくらいがちょうどよさそう。
弦について
弦は何が正しいのかわからない。
ただ、1弦は鉄弦、他はナイロンが使われることが多い?
ナイロンも、2本をよじったものが使用されることも多い印象。
以下は、写真の楽器に入手時に張ってあったもの。
4弦:0.90mm(ナイロン)
2、3弦:0.76mm(ナイロンをよじったもの?)
1弦:0.23(鉄弦)