ドレミファソラシドは音楽に興味がない人でも知っていると思います。
ドレミファソラシドはイタリアの音名で、世界には他にも色々あります。今日はちょっとその話を。
ギターなんかをやる人なら、英語の音名は知っていると思います。CとかDとかですね。コードネームは英語の音名を使うことが多いです。
エー?H?ドイツ音名
ギターをちょっとかじった後、バイオリンを始めると戸惑うことになります。
C、D、E、F、G、A、H… H??ってなるわけです。バイオリンではドイツ音名を使います。シー、ディー、イー…ではなく、ツェー、デー、エーです。
ややこしいことに、英語音名ののBはドイツ音名のH(ハー)。ドイツ音名のB(ベー)は英語ではB♭。何やら、昔はBの音がシなのかシ♭なのかどっちつかずだったのが原因でそうなったとか。
さらにややこしいことに、エーは英語ではA、ドイツ語ではEなんですね。昔バイオリンの先生に、「エー線で弾いて!」と言われA線で弾いたら怒られた、なんてこともありました。
ドイツ音名は、#を-is、♭を-esで表すので、言いやすいというメリットはあります。C#はCis(ツィス)、D♭はDes(デス)、という風に。一部変則(?)でE♭はEs、A♭はAs、なんてのもありますが。
日本の音名
日本語の音名は、ハニホトヘトイロ…となります。ハがドですね。#がつく場合は嬰、♭は変を付けます。ド#なら嬰ハ、E♭なら変ホですね。あまり日本音名を聴く機会はないですが、クラシックの調を表すときは見かけますね。交響曲第1番嬰ハ長調、みたいな感じです。(私はよく知らないのですが、邦楽では使ったりするのでしょうか?)
インドなどでは、サレガマパダニを使います。サがドですね。ただ、こちらは普通移動ドなんだそうな。
まとめると
イタリア名、和名、英名、ドイツ名は以下のようになります。
ド/ハ/C/C(ツェー)
ド#, レ♭/嬰ハ, 変ニ/C#, D♭/Cis(ツィス), Des(デス)
レ/ニ/D/D(デー)
レ#, ミ♭/嬰ニ、変ホ /D#, E♭/Dis(ディス), Es(エス)
ミ/ホ/E/E(エー)
ファ/ヘ/F/F(エフ)
ファ#, ソ♭/嬰ヘ, 変ト/F#, G♭/Fis(フィス), Ges(ゲス)
ソ/ト/G/G(ゲー)
ソ#, ラ♭/嬰ト, 変イ/G#, A♭/Gis(ギス), As(アス)
ラ/イ/A/A(アー)
ラ#, シ♭/嬰イ, 変ロ/A#, B♭/Ais(アイス), B(ベー)
シ/ロ/B/H(ハー)
移動ド法
移動ド。私からすると「懐かしい」なのですが、ご存じでしょうか?小学校の音楽の授業では移動ドで習いました。実音で440Hzならラだよ、とかするのではなく、その調の基本となる音をドとするっていうあれです。例えばヘ長調ならば、実音のファを「ド」とするってやつですね。音楽の教科書でしか出会わなかったのですが、最近インドのサレガマは移動ドだと民族音楽の先生から教わりました。
最後に
同じドレミなのに、世界にはたくさんあるなぁ…と思うのですが、たぶんこれだけじゃないんでしょうね。ここで紹介したのは呼び方の違いくらいですが、世界には我々が日常耳にするドレミとは異なる音を使用する国もあります。これは、平均律と純正律の違いではなく、例えば1オクターブを7個に分けた7平均律や、24個に分けた音階なんかも聞いたことがあります。
いずれは、そういう全く違う音階を使う音楽も学んでみたいものですね!(なんて思うのは一部の人だけかな?)