正確なリズムを刻めるようになるためには、メトロノームを使った練習が必須です。音楽を習っていたり、学校で吹奏楽部に入っている、なんて人は問題ないかもしれないですが、そうでない人はメトロノームの使い方を知らず、挑戦したが挫折…(?)なんてこともあるんじゃないでしょうか。
というか、私は昔挫折しました。当時の音楽の経歴は、小学校の頃にピアノを数か月、その後高校~大学でギターを2~3年、くらいの時期でした。
この記事は、過去の自分に向けた記事です。そして、当時の私と同じ問題を抱えた人(いる?)に向けたものです。
リズムを正確に刻めていますか?
そう問われると、多くの人がNOと答えるのではないでしょうか。気が付くとテンポが速くなり、演奏はじめと終わりでテンポが違う…。付点8分音符と16分音符の組が中抜き3連になってしまっている…。
弾いているときは気づかなくても、録音して聞いてみたり、メトロノームに合わせるとメタメタ…なんてことはよくあることです。でも、メトロノームに合わせるのもめんどくさい。頑張ってみようと思っても、そもそもリズムがわからない。
昔自分が苦しめられたリズムに以下のようなものがありました。
これをメトロノーム使って頑張ったのですが、非常にきつかったのを覚えています。最終的には、すべて16分音符で勘定してやったのを覚えています。
メトロノームの1拍=4分音符とは限らない
別にごく普通のことなんですが、くそまじめに音楽をとらえていた過去の自分にはそうは考えられませんでした。上のリズムを初心者が4分音符でとらえようとしても無理な話です。
別に1拍は4分音符でとらなくてはいけないなんて決まりはどこにもないので、4分音符でとらえられなければ8分音符、それでも無理なら16分音符としてとらえてしまえばいいんですね。細かい音符でリズムをとって、慣れてきたら大きくすればいいんです。
先ほどのリズムなら、上のように考えます。〇が拍です。上の段が1拍=4分音符で、下の段が1拍=8分音符です。4分音符で取って難しくても、8分音符にすればだいぶ簡単になります。これでも難しければ、1拍=16分音符で取ればよいのです。
さらに言うと、メトロノームには例えば4/4拍子で、小節の頭の音を別の音で鳴らしてくれる機能がありますが、慣れないうちは使いません。リズムが取れないうちにそこにこだわっても時間の無駄です。
最初は 、アナログのメトロノームなら小節の頭の音を鳴らさない、電子メトロノームなら1拍子や0拍子等、小節を感じさせない設定で練習を積み、慣れてから必要に応じて小節の頭を意識すればよいのです。ちなみに個人的にはクリック音の聞き易さから1/1拍子を使うことが多いです。
3/4と6/8はなんか違うの?
はい、これはよく話題に上がるやつですね(笑
音楽初心者からすると、6/8拍子は約分すれば3/4なので何か違うの?って話になるわけです。答えを言ってしまうと違います。
3/4は、いち、にー、さん、いち、にー、さんって数えます。1小節に拍が3つあるんですね。6/8は、いちにーさん、にーにーさんって数えます。1小節に、(いちにーさん)のまとまりが二個あるんです。なので、6/8は二拍子系のリズムともいわれます。
ん、じゃぁ3/8は?3/8はテンポを半分にすれば3/4と同じじゃないの?って思いますよね?昔の自分もそう思ってました。実は違います。
8分音符というのは、4分音符のただ半分の長さなのではなく、軽いのです。軽快なんですね。3/4が一歩一歩踏みしめながらいち、にー、さんとやるなら、3/8は軽いつま先のステップで、いち、に、さんっって感じなんです。なので、3/2とかなら重々しく全体重かけたどすん!って感じのステップで、いちー、にー、さんーって感じなんです。ポップスやロックだと、3/4と3/8を使い分けたりとかあまりしないんですが、クラシックやるとこの辺使い分けてるので、重要になってきます。
そして言い忘れましたが、6/8をメトロノーム使う場合は、8分音符を一拍とした6拍子か、8分音符3つを一拍とした2拍子でとります。後者の場合、テンポを1.5倍に設定する必要があります。
とにかく、ゆっくりやる
リズム練習をするうえで大事なのは、リズムが取れないなら取れるテンポまでとことん落として練習することです。
よくあるのが、付点8分+16分音符の音形。これをメトロノームを四分音符に合わせてなとなくできた気になってるけど、よく聞くと中抜き3連になってしまってる…なんてことです。
このようなときは、焦らず1拍を8分音符と考えて、16分音符は裏拍で入る練習を徹底的にやります。速くて裏がとらえられないなら、テンポをメトロノームの限界まで下げます。それで逆にテンポが遅すぎてとらえられないなら、1拍=16分音符とかでやります。
どこぞの武道では型を確認するためにとにかくゆっくり動いて正しい動作を確認したりするそうですが、音楽でもそれは同じです。
まとめ
メトロノームの1拍は4分音符でも、8分音符でも自分の好きな音符で考えればいいです。大切なのは、自分がリズムを正確に再現できる音符・速度メトロノームを合わせ、その中で正確にリズムを刻む練習をすることです。
慣れてきたらテンポを上げたり、1拍を一つ大きい音符にしたりするのです。
音楽を習っていてもリズム感がよくない人は(自分も含め)大勢います。ある程度慣れが必要な部分もあるので、是非早い段階でメトロノームと友達になって、正確なリズムを刻む練習ができるようにしたいですね。