ここしばらく新しい民族楽器と縁がなかったんですが、最近立て続けに入手することが出来ました。せっかくなのでちょっと紹介したいと思います。
ウード
アラブやエジプト、トルコあたりで使用されている楽器です。写真右の大きな胴の髭が生えたような顔の楽器です。
こちらは12弦ですが、弦は11本しか張っていません。楽器によって弦の数はばらつきがあるようですが、11本がスタンダードなようなので、前オーナーがそれに合わせ1本減らしたものと思われます。
作りやニスの感じから、恐らく安価な普及品でしょうか。
ウードはギターと違いフレットがないので、演奏するには音感が必要です。フレットつけちゃえばいいじゃん…と思うかも知れないですが、アラブ等の地域では微分音(♭または#と♮の間の音)を使うので、フレットがあったら都合がよくないようです。
ウードについて調べていて驚いたのが、創世記に出てくる最初の人類、アダムの6世孫のレメクが考案した楽器だそうです。まさか創世記の登場人物と関わる日が来るとは!
※余談ですが、創世記によると最初の人類はアダムとエバ(イヴ)で、すべての人類はその子孫…と思いたいところですが、実はそれとは別に人がいるっぽいんですよね。アダムもエバの前にリリスという前妻がいたという話もありますし。まぁ、この辺りは話がそれるのでやめときます。
折角なので試しに1曲弾いてみました。Brown eyed womanという曲です。ウード初体験なのでアレなのは置いといて、先生によく言われる「表現」くらいもうちょっとできたらな…と後悔してます。
ビオラ・デ・コチョ
真ん中の楽器です。ブラジルの弦楽器で、本当はフレットガットとかあるんですが、只今絶賛修理中のためこのような状態です。
某フリマサイトで購入したのですが、よくよく見てみると前々オーナーも同サイト出品のようで…なんか前オーナーが色々余計なことしてくれたようです…
5弦の楽器で、フレットも3本程度しかつけないようなので、伴奏用でしょうか?チューニングがウクレレと似ているので、ウクレレ初級の曲とか弾けそうです。
修理の方は…とりあえずヘッド部分、割れていたので別の木を当てがって、それを削っているところです。ヘッド表面に張ってあった化粧板?も剥がしてしまい、替えが手に入らない状況なので、しばらくしてコロナが落ち着いた頃にでもジャンクのギターでも買って表板を流用しようかと思っています。
ダンバウ
手前の高さが低い楽器です。ベトナムの一弦箏で、非常に面白い楽器です。
ハーモニクスを基本とし、それを写真左側のレバー?によって音程を変えてメロディを演奏します。
演奏の際は右手の小指側の腹を弦に当て、手に持ったピック(ギターのピックとは違い、細長い板)で弦をはじくようです。
百聞は一見に如かず。Youtubeなどでも「ダンバウ」で調べれば沢山出てきますので、是非一度聞いてみてください。
ちなみにこの楽器、真ん中で真っ二つに切断され、折りたためるようになっています。このような加工のされた楽器も多いようですが、やはり響きの面では…よくないですよね。
ドタール
最後は私の大好きなウイグルの楽器、ドタールです。写真一番左です。
残念ながらこちらはミニチュア。本来のサイズはこの倍くらい(130cm超)あります。某オークションサイトで購入したのですが、購入時サイズは分かりませんでした。(サイズを質問して、本家のサイズだったとして競合が増えても嫌だし…ミニチュアだとしても納得できる価格までで競り合おうとしたところ、購入できました)
手放そうと思ったのですが、民族音楽の先生が欲しいとのことだったので、お譲りしようかと思います。(先生は、パソコンに向かい合いながら採譜する際に、ミニチュアが丁度よいとのことでした)
終わりに
最近は民族楽器に手を出す人が増えたのか?それとも安く手に入るものはあらかた手に入れてしまったのか?なかなか手の出る範囲で購入できる機会がありませんでした。
と、思っていたら立て続けに入手することができ、めぐりあわせとでもいうか、なんか不思議な感覚です。(でも非常にうれしい!)
特に、憧れのウードを手に入れることが出来たのは、ほんと奇跡でした。
また何かしら入手できたら、ここで紹介したいと思います。